• 【”宮前フェス&オズフェスト”から学んだこと】

     


    先に言っておきます

    このブログ、物凄く長いです(笑)

    一冊の本に仕上げたいくらいの長文です

     

    今回、参加側ではなくメタルパーティーとして
    【宮前メタルフェス】の主催側に関わりました
    音楽フェスに参加した事がある人は沢山いると思いますが、
    フェスを作る側に回った事がある人は少ないと思います

    公的機関が関わっているフェスであれば更に少ないと思います
    今回それに関わり裏側の動き含め運営側としてのフェスの全体像までも
    実践として見る(経験)事が出来てそれだけでも本当に貴重な経験であり大きな利益でした
    更にメタルパーティー主催者として“和田誠さん”と
    ステージ上で対談をさせて頂く機会までも得る事が出来ました

    対談のテーマを何にしようか考えた結果
    「何故、日本には”野外メタルフェス”が存在しないのか」

     

    この一点に絞りました

    約20分の対談でのお互いの内容はあくまで”見せるためのショー”としての内容であり、
    その後、楽屋にお邪魔して自分の主張含め和田さんからも対談時間以上に

    長く濃いお話をして頂きました

    この楽屋での話こそ今まで自分がずっと疑問に思っていて主張したかった内容であり、
    直接大御所の方からメタル業界としての真実を聞きたかった事です

     

    【楽屋での主な内容】

    ・メタル全盛期含めなぜ日本では一度も野外フェスが開催されないのか
    ・開催する方法

     

    日本史上、全盛期でさえも一度も開催されなかった理由

    「あまりにもリスクが大き過ぎるから」

     

    簡単に言うとこれが答えで、もちろんこれは以前から分かっていた事ですが、
    その具体的な内容を聞く事が出来たのは本当に大きかったです
    ※かなり生々しい話なのでステージ上で話せない内容も含まれています

    どうしても主張したい事、お聞きしたかった事が山程あった事もあり
    実は楽屋にはアポなしで突然お邪魔してしまったのですが、
    それにも快く対応して頂きました
    ※後から知りましたが体調不良だったようです…

    関係者の人達から聞いていた通り和田さんは凄く気さくで
    親切で本当に素晴らしい人でした

    ここで得た情報は今後、日本に野外メタルフェスを開催する事を
    想定した際、参考になるのは間違いないです

     

    例えば世界最大級の”野外メタルフェス”であるドイツの

    “Wacken”(ヴァッケン)

    毎年盛況のこのフェスですがバンド目的(音楽)というよりは“キャンプ”を楽しみに
    参加している人が多く、それで成り立っているとも言える、
    と、和田さんが教えてくれました
    フジロックに参加する多くの人も同様です
    実際に毎年参加している多くの人達に聞いてみました

     

    「3日間で200以上の出演アーティストの中で本当に好きなバンドはどれくらいいる?」
    ※音楽(バンド)を聴き(観る)に行く事を目的として参加するという意味です

    答えは

    3~5アーティスト、と答える人が多いです

    200以上いる中でたったの3~5で「他のアーティストは一切知らない」

    とまで言われてしまいました

    にも関わらず片道10時間近くかけて3日間で毎年10万円近くフジロックに費やしているそうです

     

    一体なぜ!?

     

    「自然の中でのキャンプが最高だから」

     

    その後にこう付け加える人が多いです

    「この最高の環境の中で聴く音楽は最高!」

     

    つまり、先に音楽(バンド)があり次にキャンプ(環境)ではなく、

    先に、自然の中でのキャンプという環境があり、次に音楽

    という事になります
    僅か数か月しか準備期間がなかった【野外メタルパーティー】
    自分達の力で死ぬ思いで広大な畑を開拓してテントエリアを作った理由はそこです
    「テントエリアを作るスペースなんて無い!」

    「テントエリアを作れないなら野外メタルパーティーを開催する意味がないです!」

    会場のオーナーさんと喧嘩とも言えるこんなやり取りを
    毎日のようにしていたのも自然の中でのテントエリアという“環境”が
    音楽以上と言っても良いくらい重要で、これを1人でも多くの人に体験して欲しかったからです

    クラブ(屋内)では音楽(映像)が主役ですが、
    外では環境が主役になる、と考えています

    「ラウドパーク級のメタルフェスが日本でも
    “テントエリア付き”の野外で開催されたらどんなに楽しいだろうか!」

    という概念を持っているのも広大なキャンプサイトがある海外メタルフェスの
    楽しさを経験した人のみだと思います

    “メタルフェス×キャンプ”
    これが日本で実現したら完全に革命と言っても過言ではないくらいの快挙です

     

    もちろん音楽、キャンプ、参加目的は人それぞれであり、チケットを購入して参加してくれる
    お客さんが決める事であってどれが正解という訳でもありませんが、
    こういった例からも分かる通りただでさえ人が集まりにくいメタルイベントを
    日本で大規模開催する事を考えた際、“音楽(バンド)以外”での効果的な要素を取り入れる事は
    絶対条件だと改めて確信しました

    そういう意味でも
    日本史上初となる伝説のオズフェストin日本(屋内メタルフェス)に巨大な集客力を持つ
    “ももクロ”というアイドルグループを起用した主催側の勇気と決断には大きな拍手を送りたいです
    ※もちろん大ブーイングを覚悟の上で出演を決めたももクロにも

    実際にこのラインナップは完全に賛否両論分かれましたが、
    もし、自分が出演バンドの立場だと想定した際、
    目の前にいるお客さんの大半が昔からの既存のファンだったら
    それはそれでもちろん嬉しいですが、それ以上に「ちょっと違うかな」
    と思ってしまいます

    今まで自分達の存在を知らなかったような人達に沢山見てもらいたいと思います

    それこそ色々な要素(客層)が入り混ざっている“フェス”の醍醐味だからです
    ※昔からのファンに向けたパフォーマンスは単独公演ですね

    実際バンドも新しいファン層を獲得する為にフェスに参加する事が多いわけで、
    一気に新規獲得を出来る可能性があるのはフェスくらいではないでしょうか

    もっと言うと今回のオズフェストにもし、ももクロファンがいなかったら
    会場は相当スカスカだった事を考えると、そもそも次回開催は二度と無くてもおかしくありません

    当時、自分も参加した2006年の“大失敗フェスの代名詞”となってしまった
    “ウドーミュージックフェス”が悲しい事にその良い例かもしれません

    ももクロを起用せず伝説のオズフェストという“イメージ”を取るか、
    ももクロを起用し人数(盛り上がり)を増やしフェスの“存続”を取るか、
    主催者も相当悩んだのではないかと思います

    ちなみに
    もし自分がオズフェスト主催者の立場だったら同じ決断をしていたと思います
    どの世界のどの分野でもある程度の衰退・飽和状態になったら
    既存のやり方だけでなく大きなリスクを負ってでも
    今までになかった新しい方法でアプローチをしていかなければ先はないと思います

    ここ最近、業界の人とお会いする機会が多く
    メタル業界の生々しい現状を教えて頂いている事もあり、
    余計に斬新なアイデアの必要性を強く感じます

    当然これはメタルイベントに限らず企業にしても同じで最近でいう“新たな客の開拓”を目的とした
    ビックカメラとユニクロのコラボの”ビックロ”がその典型といえるのではないでしょうか

    “電化製品×服”

    これ、信じられますか?
    でも実際はこんな発想をする人がいるわけですね

    ビックカメラとユニクロではメインの顧客層が異なります

    ビックカメラ:20代~50代の男性
    ユニクロ:主に女性、ファミリー

    お互いが欲しがっている顧客の融合

    つまり【コラボレーション戦略】です

     

    今では当たり前ですが、
    Wackenではメタル好きはもちろん“キャンプ好き”を大量にフェスに取り込んでいます
    ※しかもキャンプは家族で参加出来る為、参加人数を増やしたい主催側としては好都合です

    ももクロのオズフェスト出演やビックカメラとユニクロのコラボにしても
    これらの戦略はあくまで一例であり、今後メタルで大規模イベントを成功させる為にも
    固定概念ではなく、こういった決断力・柔軟な発想力を持っている
    新しいタイプのオーガナイザーさんが出て来たら面白い事になると思います

    というより絶対に必要です

    そういう意味でも今回の宮前フェスにしても本当に斬新で
    意義深いイベントであったと言えるのではないでしょうか
    ※結果以上にその前例を作った事自体が偉業と言えると思います

     

    メタル意識があまりにも強過ぎるとメタラーだけを対象としたイベントになり兼ねません

    もちろんそれは昔からのメタルファンにとっては嬉しい限りだと思いますが、
    新規メタラーを増やして新しい方向性を打ち出す事を考えた時、
    “異業種”を取り込むメタルイベントの存在は必要不可欠だと思います

    “電化製品×服”のようにアプローチの仕方は無限にあると思います
    だからこそ柔軟な発想力が必要になります

    Wacken野外メタルフェスはじめ海外での“野外メタルフェス×キャンプ”のように
    あと10年もしたら日本の大規模メタルイベントでも
    “メタルと○○の融合”が当たり前という時代が来るのではないかと
    今回のオズフェストの結果を受け止めた上で個人的に勝手にそう思っています
    ※現時点でその○○に何が当てはまるか分からないだけであって

     

    少なくともメタルは衰退の真っ只中と言われている昨今、
    “昔ながらの考え方・やり方”だけではこの状況を抜け出すことは限りなく難しく、

    ・昔からのメタルファンを対象とした昔ながらのメタルイベント
    ・新規開拓と今の時代にあった新しいタイプのメタルイベント

    この両方が必要不可欠だと個人的に思っています

    後者だけでは熱いメタルファンが興味を無くしてしまい、
    前者だけでは衰退からの脱出が困難であり、
    現代のニーズと現状にズレが生じる、と思っています

    実際に宮前フェスには有難い事にメタルパーティーから
    多くのボランティアが参加してくれて、その中にはメタルを聴いた事すらない人も沢山いて、
    初めて一日中メタルに触れてみてバンドや曲をチェックしたりしてメタルを好きになっていました

    メタルに触れる“きっかけ”(新規開拓)としてこのようなフェスは最高の機会というのは事実です
    ※結果的にメタルを好きになるかどうかは結果論の話です

    実際に本人達もこう言っていました
    「この機会が無かったらメタルに触れる事すらなかった」

    最近思うのは、
    今までメタルを聴かない人はメタル嫌いが多いのかなと勝手に思っていましたが、
    それ以上にラジオにしてもテレビにしても専門チャンネルにアクセスしない限り、
    普段メタルに触れる機会がなくそもそも
    “メタルが何なのかが分からない”という人の方が圧倒的に多い事に気付きました

    更に参加を考えていても一般的に敷居が高いと言われている
    メタルイベントに参加するのにハードルが高く見送られてしまっては意味がないですが、

    宮前フェスのようなイベントは入門口としても入り易いのは間違いないです

    一つのメタルフェスを創るにあたり、メタルファン以外の人を取り込み
    “新しい色”を出す意味でもメタル以外の要素を入れるのは絶対条件だと思います

    それをいかに違和感なく有効的に融合させるか

    それが上手くいけばWackenのようにフェスとしての良さを最大限に活かせると思います
    ※逆に下手をしたら“ただ単にまとまりがないイベント”になり兼ねない、
    という大きなリスクもありますが

     

    色々と書きましたが、上記内容はあくまで
    イベントを仕掛ける側の意見であって参加側の意見は違うはずです

    参加側は意義だの価値だのというより、
    イベントとして“楽しいかどうか”で評価をする人が多いと思います

    そういう意味では宮前フェスに関しては多くの課題が残ったかもしれません

    これだけ斬新な大規模イベントで、しかも第一回となると多くの課題が残るのは当然ですが
    重要なのはこの課題をいかに次回に繋げるか、だと思います

    宮前フェスでDJイベントとしてメタルパーティーも参加させて頂きましたが、
    今までとの環境の大きな違いから音響トラブルや参加者の動きに大きな制限がかかってしまい、
    イベントとして致命的な問題でした

    これも踏まえて本当に良い経験であり次回に繋げて行こうと思います
    それと、日本史上初の大規模な試みのイベントとして
    横で見ていても主催者さんは準備含め、
    この2日間言葉では言い表せないくらい本当に大変だったと思います

    歴史を振り返ってもこのようなタイプの人が大きなリスクを背負ってでも新しい道を切り開いて
    多くの人を楽しませているというのは隠しようのない事実です

    意義のある事をするには一定の代償を払わなければならない、という事ですね

    宮前フェスの各項目の事を書いていたら限りなく長くなってしまうので
    全体像のみについて書きましたが、
    今回、自分も主催側として打ち合せにも何度も参加させて頂きましたが、
    残念なのがこの企画に本格的に関わり始めたのが、
    開催日の約1ヶ月前であり完全に直前だったという事です

    「ここをこうして、これを追加したらどうでしょう?」

    という提案をほとんど出せず全体像も掴めていない状況での
    本番だったのが本当に残念でしたがイベントを作る側の人間として

    宮前フェスに関われた事は物凄く貴重な経験でした
    ※快く受け入れてくれた主催者の方には心の底から感謝しています

    宮前フェスの最大のコンセプトは
    「まちおこし」です

    ・今回どれだけの成果が出たのか
    ・今後にどのように繋げていくか

    これは近々に主催者さんと直接お会いして聞く事になっています

     

    それから川崎市の住民の方達が“羨ましい”と率直に思いました

    多くのボランティア含め川崎市を盛り上げる為に
    日本全国から多くの人が集まってくれたわけですから

     

    長々と書いてしまいましたが、
    第一回宮前フェスに関わってくれた人達にお疲れ様でしたと言いたいと思います

    このブログ内容は完全に賛否両論はっきり分かれると思います
    ※むしろ、そうであって欲しいです

    さて、ようやく宮前フェスも完了して
    一つ一つの大きなイベントを確実にこなして来ていますが、
    ようやく次回9月1日(日)は“環境”を重要視している【船上メタルパーティー】です
    ※近日中にHPにて前売チケット販売を開始します

     

    【最後に】

    普段メタル関連の記事を読む事はほぼ皆無ですが、
    このブログを完成させた直後に偶然見付けたこの記事に関しては思わず熟読してしまいました

    このブログで長々と書いた”メタル×○○”の事が下記サイトに集約されている気がしました。
    【ももクロの「オズフェスト」出演が明らかにしたもの】

     

     

    宮前フェスの写真等の詳細はこちら
    【宮前計画HP】
    ※HP内にあるfacebookページに当日の詳細が載っています